明治維新から日清の狭間に生きる・王道の狗 ①

安彦良和近現代史・第2弾。「王道の狗」
1998年~2000年に架けて描かれた。


  RIMG0539.JPG

近現代史・第1弾の「虹色のトロッキー」より50年弱程遡った1889年(明治22年)~1900年(明治33年)という明治中期の日本と朝鮮が舞台。そして朝鮮半島の覇権を争う日本と清国。
北海道北部の刑務所を脱走してきた全く逆の思想を持つ2人が、それぞれ違う生き方でこの陰謀暗躍する時代を利用しながら成長し、生きぬいていく。
メインの主人公に武術を憶え、自分の信じた道を歩む加納周助
サブの主人公に人を騙してでものし上がろうと策を講じ、本能のままに生きる風間一太郎


  RIMG0547 (4).JPG

この作品でも「虹色のトロッキー」同様、歴史上の人物が多く登場して2人の成長を助ける。
勝海舟、陸奥宗光、田中正造、孫文などが関わっている。
さらに大東流合気柔術の祖・武田惣角や甲申事変の首謀者・金玉均などはメインの主人公である加納周助の武術及び思想に大きく影響を与える。


 RIMG0550 (3).JPG RIMG0548 (5).JPG RIMG0549 (4).JPG RIMG0551 (5).JPG

 RIMG0553 (2).JPG RIMG0552 (3).JPG

こんな事を書くのはおこがましいのだが、前作「虹色のトロッキー」の前半は、どこか「ガンダム」の世界をほうふつさせる「マンガ」らしい画風(時代が求める画風であったのかもしれない)だったが、後半の熾烈な戦場を描くころからは画風もやや変わり、大人好みな「漫画」になっており、その流れがこの「王道の狗」には受け継がれている様に思える。
   王道の狗版・内田良平   天の血脈版・内田良平

おもしろいのは政治運動家である若き日の内田良平や宮崎滔天もこの作品にちょっとだけ出てくるのだが、内田良平などは現在も続いている第3弾の「天の血脈」で主人公を謀略の世界に引きずり込んでいくという重要な役割を果たしている。

  RIMG0551 (4).JPG RIMG0552 (2).JPG

この作品の評価の一つに白泉社版コミック・第4巻に付いていた、「絶望先生」の作者久米田康治先生の帯を紹介します。この作品を読んだ久米田先生らしい感想です。

RIMG0544.JPG

 amazon
王道の狗1 (中公文庫 コミック版 や 3-30)













この記事へのコメント


この記事へのトラックバック